「腰が痛くて病院に行ったけれど、レントゲンで骨に異常ないと言われたんです。」 初診時に患者様からよく聞くセリフ今回はこれについて解説していきます。
1. 「腰痛の8割は原因不明?」
先ずはじめに腰痛は「特異的腰痛」と「非特異的腰痛」に分けられます。
少し前まではレントゲンなどの画像で異常が見られるものを「特異的腰痛」と呼び、レントゲンやMRIなどの画像検査だけでは原因が特定できない「非特異的腰痛」だと言われてきました。
その比率は特異的腰痛15%、非特異的腰痛85% なので約8割の腰痛は原因が不明とされてきました。
痛みがあってもレントゲン等の画像に移らない理由はここにあります。
しかし、近年の整形外科専門医による詳細な調査では、丁寧な問診や身体検査を行うことで、実際には約75〜78%の腰痛でどこが痛みの原因か?を特定できることが報告されています。つまり、適切な診察を受ければ画像に移らない非特異的腰痛の原因も特定できる時代になってきているのです。
医療の現場では、この「特異的(とくいてき)腰痛」と「非特異的(ひとくいてき)腰痛」**の2つに分類しています。それぞれの違いを詳しく解説します。
①特異的腰痛(原因が明確な腰痛)
特異的腰痛とは、診察や画像検査(レントゲン、MRIなど)によって痛みの原因がはっきりと特定できるものを指します。先ほども示した通り腰痛全体の中では約15%程度とされており、以下のような疾患が代表的です。
- 腰椎椎間板ヘルニア(約4〜5%):背骨のクッション(椎間板)が飛び出し、神経を圧迫します。
- 腰部脊柱管狭窄症(約4〜5%):神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、足のしびれや歩行困難(間欠性跛行)を引き起こします。
- 圧迫骨折(約4%):骨粗鬆症などが原因で背骨がつぶれてしまう状態です。
- 重大な疾患(レッドフラッグ):がんの脊椎転移、化膿性脊椎炎などの感染症、解離性大動脈瘤など、早急な専門的治療が必要な重篤な病気も含まれます。
②非特異的腰痛(画像だけでは原因が分かりにくい腰痛)
一方で、腰痛の**約85%**という大部分を占めるの非特異的腰痛。これは、レントゲンやMRIなどの画像検査を行っても、神経の圧迫や明らかな骨の異常が確認できない状態を指します。
「原因不明」とされてますが、これはあくまで「画像に写るような大きな病気ではない」という意味であり、実際には以下のような組織のトラブルが痛みを出していると考えられています。
- 椎間関節性:背骨を支える関節の不調。
- 筋・筋膜性:筋肉やそれを包む「筋膜」の緊張や血流不足。
- 仙腸関節性:骨盤のつなぎ目(仙腸関節)の動きの悪さ。
- 心理・社会的要因(イエローフラッグ):ストレスや仕事の不満、過度な不安などが脳の痛みを感じる仕組みを過敏にし、痛みを長引かせることがあります。
腰痛の原因まとめ
| 特徴 | 特異的腰痛 | 非特異的腰痛 |
|---|---|---|
| 主な原因 | ヘルニア、狭窄症、骨折、がん、感染症 | 筋肉・筋膜、関節の不調、ストレス |
| 割合(従来) | 約15% | 約85% |
| 最新の知見 | 専門医の診断で約78%が特定可能 | 診断不明なのは約22%程度 |
| 診断方法 | 画像検査で明らかな異常が写る | 丁寧な問診と身体検査、動きの評価が重要 |
| 主な対応 | 投薬や手術など専門的治療 | 活動維持、運動療法、生活習慣の改善 |
現場で私たちはこれらを特異的腰痛か?非特異的腰痛か?を見極め適切な施術や対応を心がけています。
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おわりに:一緒に「納得」のいく改善を目指しましょう
腰痛は一生のうちに約60〜80%の人が経験する非常に身近な症状です。しかし、原因を見極めて適切にケアをしなければ、約60%が再発するというデータもあります。自身の腰痛が特異的腰痛と非特異的腰痛を見極めるは難しいので早めの治療を行う事が早期回復の近道となります。
「いつまでも自分らしく動きたい」という皆様の想いに、私たちは全力で寄り添います。ぜひ、お気軽にご相談ください。
やなはら針灸整骨院 院長 柳原 晃平











