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院長の柳原です。突然ですが皆さんは、腰痛の原因に対して「骨が変形しているから」「腹筋が弱いから」といったイメージをお持ちではないでしょうか?

今回のブログでは、世界的に権威のあるスポーツ医学雑誌『British Journal of Sports Medicine (BJSM)』に2019年に掲載された、**ピーター・オサリバン教授(Professor Peter O’Sullivan)**らによる論文「Back to Basics: 10 facts about low back pain」では、これまでの常識を覆す事実が示されています。

この論文に基づいた、腰痛に悩むすべての方に知ってほしい「10の新常識」を解説します。

1. 長引く腰痛は怖く感じるかもしれませんが、危険なことは稀です

(Persistent back pain can be scary, but it’s rarely dangerous)
腰痛で動けなくなると不安になりますが、命に関わるような深刻な原因があることは極めて稀です。車椅子生活になることを恐れる必要はありません。実際の臨床現場で痛み自体が恐怖となりそれがまた痛みを引き起こし負の連鎖に落ちいている患者様に遭遇します。この場合、症状自体をしっかり理解してもらうことが非常に重要と考えています。

2. 加齢は腰痛の直接的な原因ではありません

(Getting older is not a cause of back pain)
「歳だから痛い」という考えに根拠はありません。最新の治療や運動によって、どの年齢層の方でも改善が期待できます。実際当院でも「年だから、、、」というお声は伺います。年齢に関係なく腰痛の改善は見込めます!

3. 長引く腰痛が「深刻な組織の損傷」と関連していることは稀です

(Persistent back pain is rarely associated with serious tissue damage)
体は通常3ヶ月以内に治癒します。それ以降も続く痛みは、組織の傷ではなく、ストレスや疲労、運動不足など他の要因が体を「敏感」にさせていることが多いのです。前回のブログでもお伝えしたイエローフラッグと呼ばれるストレスなどの心理社会的要因で腰痛を発症するケースも少なからず遭遇します。

4. 画像検査で腰痛の原因がわかることは滅多にありません

(Scans rarely show the cause of back pain)
MRIなどで見つかる「椎間板の変性」などは、痛みがない健康な人にもよく見られます。。無症候性(実際に症状がない)の60代や70代でもMRI画像ではヘルニアや脊柱管の狭窄が画像で現れると研究データもあります。
画像の結果がすべてではないという事ですね!

5. 運動時の痛み = 「体が傷ついている」ではありません

(Pain with exercise and movement doesn’t mean you are doing harm)
動かして痛むのは、体が過敏になっているサインであり、損傷を意味しません。**「痛くても安全(Sore but safe)」**と考え、徐々に動くことが回復の鍵です。当院でも医学的所見をとり安全をしっかり確認した上で積極的に運動しましょうとお伝えしています。院で行っているメディカルフィットネスもその一環です。

6. 腰痛は「悪い姿勢」で起こるものではありません

(Back pain is not caused by poor posture)
猫背などの特定の姿勢が腰痛の原因という証拠はありません。むしろ、リラックスして様々な姿勢をとることの方が大切です。これに関しては不良姿勢が腰痛となっているという研究者や論文も多数存在するので一概に言えませんが、「姿勢が悪いから腰が痛いんだ、、、、」と思い込みすぎないのが大事だと考えています。

7. 腰痛は「体幹(コア)の弱さ」が原因ではありません

(Back pain is not caused by a ‘weak core’)
腹筋を固めすぎて動くことは、かえって回復を妨げます。大切なのは、体幹をリラックスさせて自然に動かせるようになることです。10数年前から「体幹」と言う言葉が一般的となり体幹重要!となってますが、最近ではそれがすべてではないということも明らかになっています。

8. 腰は毎日の負荷で「すり減る」ことはありません

(Backs do not wear out with everyday loading and bending)
重いものを持ったり曲げたりする動作は、徐々に慣らしていけば、むしろ腰を強く、健康にしてくれます。これに関してはプランニングが重要だと考えています。
腰痛に対してこれはやってはダメ、ここまでOKというようなアドバイスをするのも私たちの大事な仕事だと思っています。

9. 痛みの「ぶり返し」は、体が傷ついたわけではありません

(Pain flare-ups don’t mean you are damaging yourself)
急に痛みが強くなることはありますが、それは再負傷ではなく、睡眠不足やストレスなどが原因であることが多いです。冷静に、動き続けることが大切です。
初診時どのような生活を送っているか聞くことがありますが、時々慢性的な睡眠不足や過度な飲酒など聴取することがあります、、体にストレスのかかる生活を見直すことが腰痛改善の第一歩となる可能性があります。

10. 注射や手術、強い薬は、根本的な解決にならないことが多い

(Injections, surgery and strong drugs usually aren’t a cure)
長引く腰痛に対して、これらは長期的にはあまり効果的ではないことが示されています。自分自身で体を管理する方法を見つけることが、最も効果的です。これはなんとなく多くの患者さんも理解していると考えています。腰痛に限らず多くの運動器疾患で運動療法の有効性が締めせれています。
運動療法自体が一朝一夕で症状を改善するものではありませんが、当院でも患者様のサポートしながら積極的な運動療法を行っています。

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いかがでしたでしょうか?

腰痛は決して「一生付き合わなければならないもの」ではありません。ピーター・オサリバン教授らの研究が示す通り、正しい知識を持ち、適切に体を動かしていくことで腰痛に悩まされない健やかな日々が送れると考えています。 

やなはら針灸整骨院 院長 柳原晃平

こんにちは!スタッフの阿部です。 日頃から部活動やクラブチームでスポーツに励むお子さま、そしてそれを支える保護者の皆さま、いつもお疲れ様です。

最近、お子さまが「膝のお皿の下が痛い」「腫れている気がする」と口にしていませんか? それは成長期特有のスポーツ障害、「オスグッド・シュラッター病」かもしれません。

今回は、なぜこの痛みが起こるのか、そして当院ではどのように改善を目指していくのかを詳しくお伝えします。

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1. オスグッド・シュラッター病ってなに?

オスグッド・シュラッター病(以下オスグッド病と呼びます。)は、成長期の骨がまだ柔らかい時期に起こる「骨端症(成長痛)」の一種です。 ジャンプやダッシュ、キックといった動作を繰り返すことで、膝の骨(脛骨粗面)が筋肉に引っ張られ、炎症や痛み、腫れが生じます。

2. なぜ成長期に多い?3つの理由

オスグッド病は、単なる「使いすぎ」だけではありません。以下の3つの要素が重なった時に発症しやすくなります。

  • 急な身長の伸び:男子12〜14歳、女子10〜12歳頃の、骨が一気に伸びる時期は特に注意が必要です。
  • 筋肉の硬さ:骨の成長に筋肉や腱の柔軟性が追いつかず、太ももの前の筋肉がパンパンに張ってしまいます。
  • 繰り返される運動:硬くなった筋肉が、まだ未発達で柔らかい膝の骨を強く引っ張り続けることで炎症が起こります。

さらに、練習過多や休養不足が重なると、症状はどんどん進行してしまいます。

3. 当院の「運動を続けながら治す」オスグッド治療

当院では、単に「安静にしてください」と言うだけではなく、「納得・満足・治る」をモットーに、早期復帰を目指したアプローチを行います。

  • エコー検査で「見える化」: レントゲンでは分かりにくい骨や軟部組織の状態をリアルタイムで確認します。放射線の心配もなく、回復の目安をしっかり把握できます。
  • 筋肉の緊張・炎症へのアプローチ: 鍼灸治療や超音波治療器などを用い、痛みの原因である筋肉の張りを効率よく緩和します。
  • オーダーメイドの治療計画とセルフケア: 大会の予定などを考慮し、練習量の調整や、自宅でできるストレッチを指導します。
  • 足元からの根本改善(医療用インソール) 当院では、治療の一環として療用矯正インソール「フォームソティックス・メディカル」の処方も行っています。膝への負担を減らすため、土台である「足の形」から整えることが再発予防に非常に効果的です。

4. 保護者の方へ:早めの対応がお子さまの将来を守ります

オスグッド病は、放置して「末期」(発症から3か月以降)と呼ばれる症状になると、骨が変形したまま固まってしまう「遺残性オスグッド病」となり、将来的に手術が必要になるケースもあります。

「少し痛いだけだから」「そのうち治るだろう」と我慢させず、痛みが続く場合は早めに専門家へご相談ください。

初期・進行期のうちに適切に対応すれば、決して治るのが難しいケガではありません。お子さまの身体からのサインを逃さず、一緒に大好きなスポーツを続けられる環境を作っていきましょう!

こんにちは!足の痛みや疲れに悩んでいるとき、真っ先に検討するのが「インソール」ですよね。でも、いざ探してみると、数百円の既製品から数万円のオーダーメイドまで種類が多すぎて、「結局、何が違うの?」と迷ってしまう方も多いはずです。

今回は、足病学(足の専門医学)に基づいた世界的な矯正インソール**「フォームソティックス・メディカル」**にスポットを当て、他のインソールとの違いをプロの視点からわかりやすく解説します!

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1. そもそも「フォームソティックス・メディカル」とは?

フォームソティックス・メディカルは、足病学の先進国ニュージーランドで開発され、40年以上の歴史を持つ**「矯正用インソール」**です。

最大の特徴は、単なる「クッション」ではなく、足の骨配列(アライメント)を正しい位置に整えることを目的としている点にあります。世界30カ国の足病医や医療従事者に支持されており、40以上の研究論文によってその効果が実証されています。

2. 一般的なインソールとの「決定的な違い」

市販されている安価なインソールやスポーツ用インソールと、何が違うのでしょうか?主なポイントは2つです。

  • 「快適さ」ではなく「矯正力」 一般的なインソールは、柔らかい素材で衝撃を吸収し、履き心地を良くすること(クッション性)を重視しています。対してフォームソティックス・メディカルは、足首が内側に倒れ込む**「過回内(オーバープロネーション)」**などの歪みを補正し、痛みの根本原因にアプローチします。
  • 圧倒的な「軽さ」 他社の高機能インソールが重厚な作りなのに対し、こちらはわずか約18〜19gという業界最軽量クラスの軽さです。一流アスリートがパフォーマンス向上のために「軽さ」を重視する理由がここにあります。

3. 高価なオーダーメイド(義肢装具)との比較

「病院で作る数万円のオーダーメイドの方が良いのでは?」と思うかもしれません。しかし、フォームソティックス・メディカルには独自のメリットがあります。

比較項目従来のオーダーメイド(CFO)フォームソティックス・メディカル
価格の目安約4万〜10万円16500円~18700円
納期2週間〜1ヶ月その場で即日完成
重量約80g前後(重め)約19g(超軽量)
フィッティング石膏などで取った「静止」状態履きながら足に馴染む「動的」矯正

従来のオーダーメイドは高価で重くなりがちですが、フォームソティックスは特殊素材を削り出した構造により、高い矯正力を維持したまま驚きの軽さと即日提供を実現しています。

4. 履けば履くほど「自分専用」に進化する

このインソールの面白いところは、**「熱成形」**というプロセスです。 専門家が専用マシンで加熱してフィッティングを行うだけでなく、履き続けるうちに体温と体重によって、あなたの足と靴の形に合わせて徐々に形状が変化していきます。止まっている足の形に合わせるのではなく、動いている足にインソールが合っていく特殊なインソールです。これにより、使い始めて約2週間ほどで、まるで吸い付くような「完全フィット」の状態が完成します。

まとめ:こんな人には「フォームソティックス・メディカル」がおすすめ!

  • 足底筋膜炎や外反母趾、膝の痛みなどを根本から解決したい方
  • 市販のインソールを試したけれど、効果が実感できなかった
  • スポーツのパフォーマンスを上げたいけれど、重いインソールは嫌な方
  • その日のうちに自分に合ったインソールを持ち帰りたい

足は体の土台です。土台が歪めば、膝や腰にも影響が出てしまいます。 「ただの中敷き」で済ませるのではなく、医科学的な根拠に基づいた「足の処方箋」を選んでみてはいかがでしょうか?

気になる方は、ぜひ当院にご相談ください!

トレーナーの石黒です!前回の私のブログで健康って何だろうということを書きましたが、今回はぜひ皆さんに知っておいていただきたい健康の秘密です!将来元気に歩けるかどうか、それを決めるのは今の自分の行動です。知っておけば気を付けることはできるのでぜひ最後までご覧ください!

1. 平均寿命と「健康寿命」のギャップを埋めるために

日本は世界有数の長寿国であり、平均寿命は男性約81歳、女性約87歳に達しています。しかし、私たちが真に注目すべきは、単なる「生存期間」ではなく、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」である「健康寿命」です。

厚生労働省のデータによれば、日本の健康寿命は男性約71歳、女性約74歳です。この結果、平均寿命との間には、男性で約9年、女性で約12年もの「不健康な期間」が存在していることになります。この期間は継続的な医療や介護に依存せざるを得ず、個人の生活の質(QOL)を著しく低下させるだけでなく、社会全体の医療費・介護給付費増大の大きな要因となっています。

私たちの身体機能や体力は、20歳代をピークに加齢とともに低下していきます。専門的な知見によれば、30歳代以降は10年ごとに身体機能が5〜10%ずつ低下していくことが分かっています。この機能低下がさらに進み、ピーク時の約3割とされる「日常生活活動不全閾値」を下回ると、自立した生活が困難になります。

しかし、希望はあります。活動的な日常生活や適切な運動習慣を持つことで、この機能低下のカーブを緩やかにし、日常生活活動不全閾値を下回る時期を大幅に遅らせることが可能です。今回のブログでは、厚生労働省の研究班がまとめた最新の「身体活動・座位行動指針(アクティブガイド)」に基づき、科学的エビデンスに裏打ちされた年齢別の運動基準と、効果を最大化する実践テクニックを詳しく解説します。

2. 身体活動と運動の定義

患者さまとお話をしているとこんな方が多くいらっしゃいます。「仕事でいっぱい歩いているから運動不足じゃないよ」「重たい荷物を何度も持ち上げる仕事だから筋肉には自信があるよ」と…。たしかにデスクワークの方より動く時間は多いです。ですがそれはあくまで身体活動。運動とは違うのです。では身体活動と運動の違いは何でしょうか?

  • 身体活動 安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する、骨格筋の収縮を伴う全ての動作を指します。これには、家事、通勤・通学、仕事中の移動、階段の上り下りといった「生活活動」の全てが含まれます。
  • 運動 身体活動のうち、体力の維持・向上を目的として、計画的・意図的に実施されるものを指します。ジョギング、ジムでのトレーニング、テニスなどのスポーツがこれに該当します。

ここで重要になるのが「メッツ(METs)」という強度の単位です。安静時を「1」とし、その何倍のエネルギーを消費するかで活動の強さを表します。例えば、普通の歩行は約3メッツ、速歩はそれ以上の強度となります。

意外と仕事だけでは使う部位も限られているので、体力の維持・向上は目的にならないですよね。現代社会は機械化や移動手段の発達により、意識しなければ「身体活動不足」に陥りやすい環境です。この不足状態は、2型糖尿病、循環器疾患、がん、認知症といった非感染性疾患(NCDs)や、高齢者の虚弱(フレイル)を招く直接的な危険因子となります。

3. 現代人の新常識「+10(プラス・テン)」と「BK30(ブレイク・サーティ)」

最新の「アクティブガイド」では、多忙な現代人が無理なく取り組めるアクションワードとして「+10」と「BK30」が提唱されています。

+10(プラス・テン)の科学的ベネフィット

「今より毎日10分多く体を動かす」というシンプルな目標ですが、その健康効果は絶大です。日本人労働者を対象とした詳細な調査では、通勤の歩行時間が10分増えるごとに糖尿病の発症リスクが有意に低下することが示されています。

具体的には、徒歩10分以下の層と比較して、11〜20分歩く人は14%、21分以上歩く人は27%もリスクが低いというデータがあります。この「あと10分」の積み重ねが、将来の重篤な疾患を未然に防ぐ鍵となります。10分という単位は、近くのお店に行くのに車を使わない、駐車場はなるべく遠いところに停めるといった日常生活の工夫で十分に捻出できる時間です。

BK30(ブレイク・サーティ):座りすぎのリスクを打破する

最新指針で特に強調されているのが「座位行動(座りすぎ)」の解消です。1日の総座位時間が8時間を超えると、全死亡リスクが高まることが明らかになっています。

長時間座り続けると、下肢の筋肉活動が停止し、血流の低下や糖・脂質代謝の悪化を招きます。これを防ぐアクションが「BK30」、すなわち30分に1回は立ち上がって体を動かす(ブレイクする)ことです。頻繁に座位を中断することで、食後血糖値の改善やインスリン抵抗性の抑制、中性脂肪の低下といった心血管代謝疾患のリスク低減に寄与することが報告されています。デスクワーク中も、タイマーを利用するなどして意図的に「中断」を入れる習慣を身につけましょう。

↓健康のための運動習慣ガイドライン

高齢者のための「マルチコンポーネント運動」とは

高齢者の基準にある「マルチコンポーネント運動」とは、有酸素運動、筋力トレーニング、バランス練習、柔軟性向上などを組み合わせた多要素な運動プログラムを指します。これにより、転倒予防や認知機能の維持、日常生活動作(ADL)の確保を総合的に図ることができます。

5. 近頃噂の”インターバル速歩”と栄養摂取

効率よく体力を向上させ、生活習慣病を改善するためには、科学的な手法を取り入れることが有効です。

インターバル速歩の実践

中高年の方の全身持久力と筋力を劇的に改善させる方法として「インターバル速歩」が推奨されます。

  • 方法: 「3分間の速歩」と「3分間のゆっくり歩行」を交互に繰り返します。速歩の強度は「最大酸素摂取量の7割以上」が理想ですが、主観的には「ややきつい」と感じる程度、あるいは「息が弾むが笑顔で会話ができる限界」を目安にしてください。
  • 効果: 5ヶ月間の継続で、膝伸展筋力や最大酸素摂取量の有意な向上が認められています。また、2型糖尿病患者においては、腹部内臓脂肪の減少と48時間持続血糖モニタリングによる血糖値の劇的な改善が報告されており、治療的側面からも極めて有効な手法です。

運動直後の栄養摂取が筋肉を救う

運動の効果を最大化するには、直後の栄養摂取が欠かせません。特に高齢者は、若年者に比べて「筋肉や肝臓のタンパク合成応答」が低い(合成速度が上がりにくい)という生理学的特徴があります。 しかし、運動直後に「タンパク質・糖質」を摂取することで、この合成反応を促進し、下肢筋力の向上やさらには血漿量の増加に伴う循環器機能の改善が期待できます。トレーニングを「筋肉を壊す刺激」で終わらせず、「栄養補給による再生」までをセットとして習慣化することが、健康寿命延伸の秘訣です。

6. 安全に運動を続けるためのポイント

運動は健康に有益ですが、不適切な負荷や無理な実施は逆効果になる恐れがあります。以下の原則を必ず守りましょう。

  1. 漸進性(ぜんしんせい)の原則: 体力レベルに合わせて、時間や負荷を「少しずつ」段階的に高めていくことが重要です。
  2. 個別性の原則: 年齢、性別、既往歴、現在の体力値は一人ひとり異なります。他人のペースに合わせるのではなく、自分に適した活動を選択してください。

特に高齢者や慢性疾患をお持ちの方は、有害事象を避けるために事前の健康チェックが不可欠です。以下のような症状がある場合は、運動を控え、直ちに医療機関へ相談してください。

  • 注意すべき症状: 胸の痛みや圧迫感、激しい動悸、めまい、ふらつき、急激な関節痛、極度の疲労感など。

当院では専門のトレーナースタッフが常に同室しております。初回カウンセリングの際に健康状態も確認しますのでご安心ください。

7. おわりに:今日から始める「元気と健康」への一歩

適切な身体活動と運動習慣の定着は、2型糖尿病、循環器疾患、がん、認知症などのリスクを大幅に低下させます。これは、あなた自身の将来の自立を守り、健やかな人生を全うするための最強の自己投資です。

高い目標を掲げて三日坊主に終わる必要はありません。まずは日常生活の中で「あと10分多く動くこと」、そしてデスクワーク中に「30分に1回は立ち上がること」から始めてください。その小さな変化が積み重なり、10年後のあなたの身体を形作ります。最新の科学指針を味方につけ、今日から元気な未来への一歩を踏み出しましょう!将来の健康や運動について少しでも不安があればぜひ当院にご相談ください!

レッドフラッグとイエローフラッグという考え方

こんにちは。やなはら針灸整骨院 院長の柳原です。

「腰が痛くて動けない」「このまま歩けなくなったらどうしよう」……。腰痛は、日本人の多くが経験する非常に身近な悩みですが、同時に大きな不安を伴うものでもあります。

前回のブログでお伝えした通り、病院を受診する腰痛患者様のうち、画像検査などで原因がはっきりと特定できる「特異的腰痛」は約15%に過ぎません。残りの約85%は「非特異的腰痛」と呼ばれ、実はその多くが過度な心配をせず、正しく動かすことで改善していくものです。

しかし、中には放置すると命に関わる重大な病気が隠れていることもあります。大切なのは、自分の腰痛が「今すぐ病院へ行くべき危険なもの」か、それとも「安心して動かして良いもの」かを正しく見極めることです。その判断基準として世界的に使われているのが「フラッグシステム(信号機)」という分類法で今回は注意が必要なレッドフラッグとイエローフラッグについて詳しくお伝えします

まずは、最も注意が必要なレッドフラッグから解説していきます。

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1. 【レッドフラッグ】今すぐ医療機関へ!見逃してはいけない危険な徴候

レッドフラッグとは、背骨の重大な病気や、内科的な疾患が原因で腰痛が起きている「危険なサイン」です。全腰痛の4%程度と稀ではありますが、見逃すと命に関わったり、深刻な後遺症を残したりするリスクがあります。

以下の項目に一つでも当てはまる場合は、自己判断で様子を見ず、すぐに整形外科などの専門医を受診してください。

最優先で確認すべき「赤信号」

  • 血管のトラブル(大動脈瘤など): 数時間単位で命に関わる最も恐ろしいケースです。激しい痛みが急激に現れるのが特徴です。
  • 馬尾(ばび)症候群: 腰椎の底部にある、馬の尻尾のような神経の束が強く圧迫されている状態です。排尿・排便の異常(尿が出ない、漏れる)、股の周りの感覚がなくなる、足に力が入らないといった症状が出ます。
  • 悪性腫瘍(がんの転移): がんの既往歴がある、夜間に痛みが強くて目が覚める、体重が急に減った。
  • 脊椎の感染症・骨折: 高熱や悪寒がある、転倒や事故などの明らかな外傷がある。高齢者や骨粗鬆症の方は、くしゃみなどの軽い衝撃でも骨折(いつの間にか骨折)の可能性があります。
  • 年齢と経過の異常: 20歳未満または55歳以上で初めて腰痛が出た場合や、治療を続けても全く改善しない、あるいは悪化していく」場合は、非常に重要なレッドフラッグです。

専門医での検査を最優先すべき理由は、これらが「姿勢や動きに関係なく痛む(非機械的疼痛)」性質を持ち、早期発見によって手術や投薬で深刻な事態を回避できるからです。当院でも初診時このレッドフラッグがないかしっかりと確認し施術を行っていきます。

決して多くはありませんが、年に数人の患者様でレッドフラッグに該当する患者様がいらっしゃいました。最近も高齢の患者様で腹部大動脈瘤を発症しており速やかに専門医療機関に紹介したケースもあります。

しかし検査で異常がなくても痛みが長引く場合があります。そこには「イエローフラッグ」が隠れているかもしれません。

レッドフラッグが疑われた場合速やかに専門医療機関にご紹介しています

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2. 【イエローフラッグ】痛みが長引く原因は「心」と「脳」にあり

画像診断で問題がないのに痛みが3ヶ月以上続く……。この「慢性化」を招く心理的・社会的な要因が「イエローフラッグ」です。実は「痛みは脳で作られる」ことが最新の研究で分かっています。以下のような「考え方のクセ」が脳を過敏にし、痛みを長引かせてしまうのです。

慢性化を招く「イエローフラッグ」の正体

  • 恐怖回避思考: 「動くと腰が壊れる」という不安から、活動を極端に制限してしまうこと。
  • 破局的思考: 「もう一生治らない」「人生終わりだ」と、最悪の結果ばかり想像すること。
  • 受動的な態度: 「マッサージを受ければ治してくれる」と人任せにし、自ら動こうとしない考え。これも実は回復を遅らせる要因になります。

こうしたストレスや不安は、脳にある「痛みを抑えるシステム」の働きを弱めてしまいます。結果として、本来なら治っているはずの傷が癒えた後も、脳が「痛みの信号」を出し続けてしまうのです。

心理社会的な要因が関係する腰痛に関してはストレスの多い現代社会で実際にこのような患者様に遭遇することは少なくありません。改善策として、認知行動療法などがあげられますが、当院では患者教育の一環として腰痛の原因の正しい知識をお伝えしたり、不安を取り除くようアドバイスしています(実際に必要に応じて30分程度問診や検査を行います)さらに慢性腰痛に関して運動療法の効果が多く報告されているためメディカルフィットネスを行い、症状の改善を目指します。

メディカルフィットネスで慢性症状を改善します

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3. ブルー・ブラック・オレンジ、そして安心のグリーンライト

今回は詳しく解説はしませんが、他にもこんなものもあります。

  • ブルーフラッグ(職場環境): 仕事の満足度が低い、上司や同僚のサポートがない、過度な仕事の負担。
  • ブラックフラッグ(社会的背景): 労災や補償問題、社会的孤立、メディアの過激な情報(「腰痛=怖い」という煽り)への過剰反応。
  • オレンジフラッグ(精神医学的要因): うつ症状や強い不安感など、専門的な心のケアが必要な状態。

これらは私たち整骨院や医療機関だけでなく、職場の改善や家族の理解といった周囲のサポートが解決の鍵となります。

90%以上の人は「グリーンライト(青信号)」

少し不安を煽るような内容になってしまいましたが、皆さんに知っていてほしいことは腰痛の90%以上は「グリーンライト」だという事実です。これは腰痛の多くは、特別な治療をしなくても6週間以内に自然に治る性質のものです。 「骨が少し変形している」と言われても、それが痛みの直接の原因ではないことがほとんどです。レッドフラッグさえなければ、腰痛は決して怖いものではありません。「私の腰は自然に治る力を持っている」と確信することが、回復への最短ルートなのです。

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4.腰痛を恐れすぎず、正しく動くことが健康への近道

最後にお伝えしたい核心的なメッセージは、「レッドフラッグがなければ、腰痛は怖くない」ということです。そして私たち臨床でレッドフラッグを見逃さないよう注意を払っています。

かつての常識だった「痛い時はベッドで安静」は、現在では「回復を遅らせる恐れがあり推奨されない」として否定されています。不必要な安静は筋力を落とし、イエローフラッグ(不安)を強くするだけとなっています。

やなはら針灸整骨院では、あなたの腰痛がどの「色」なのかを的確に判断し、身体面(正しい運動)と心理面(安心と正しい理解)の両方から全力でサポートいたします。

腰痛と上手に付き合い、恐れずに活動を維持すること。それが、健やかな毎日を取り戻すための答えです。何か不安なことがあれば、いつでもご相談ください。

やなはら針灸整骨院

〒959-1241
新潟県燕市小高1094-1
朝日大橋降りてすぐ左手
白い建物が目印です
駐車場:16台有

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